「マンションに住んでいる」という意味で、”I live in a mansion.”と言うとネイティブスピーカーにとんでもない誤解をされるということはご存じでしょうか?本記事では、賃貸に関連する英語表現を解説しますので、賃貸物件を探している外国人のお知り合いに説明する時や、ご自身が海外で賃貸物件を探す際などに参考にしていただければ幸いです。
賃貸を英語で言うと?
「賃貸」にあたる表現は英語で”rent”になります。この単語は厳密に言うと、名詞の「賃貸料」、動詞の「賃借りする、賃貸しする」です。英語では、賃借りと賃貸しが同じになってしまうので区別するために、賃貸しのほうに”out”を付けて”rent out”とすることもあります。
また、単に”rent”と言えば家やアパート、マンション等の賃貸のことを指し、車などを借りる場合は目的語を付け” rent a car” とするとわかりやすいです。
日本語でも「賃貸ですか?」と省略して質問されても、話の流れ上今住んでいるアパートやマンションが賃貸かどうかを尋ねられていることがわかるように、英語でも”Do you rent?”と質問すれば家のことを質問されているのだと通じます。
アメリカ英語では、建物・車・ボート・衣装など長期、短期にかかわらず”rent”が広く使われますが、イギリス英語では車・ボート・衣装などの短期のレンタルには”hire”が使われ、建物等の長期のものを一般的に”rent”を言います。また、イギリスでは「賃貸しする」という意味で”let”という言葉も使われることが多いです。そのため、「貸物件」の張り紙や看板は、アメリカでは”For Rent”、イギリスでは”To Let / To Be Let”と書かれています。
“rent”と似ている単語に”lend”がありますが、これは「人が人に物やお金を無償で貸す」というニュアンスで、対義語は”borrow”(借りる)です。”rent”は「定められたお金を払って貸す、借りる」という意味になります。
例えば、「お友達からDVDを借りた。」であれば、”I borrowed a DVD from my friend.”となりますが、「レンタルショップからDVDを借りた。」は、”I rented a DVD from the video shop.”になります。
賃貸アパートの英語表現
賃貸アパートやマンションは大小にかかわらず”apartment”です。私たちが日本でよく言うマンションも”apartmant”となります。または、イギリス英語では”flat”という語も使われます。英語の”mansion”は「大邸宅・屋敷」と言う意味になるので、注意してください。
分譲マンションは”condominium”(略式:condo)、隣家と壁を共有するメゾネットタイプの住宅は”townhouse”です。
【例文】
- I live in an apartment.
(賃貸マンションに住んでいる。) - We are renting this apartment for 60,000 yen a month.
(月6万円でアパートを借りている。)
賃料(家賃)を英語で言うと?
賃料(家賃)を英語で言うと、前述の賃貸と同じ”rent”で表現できます。
「マンションの家賃はいくらですか?」と聞きたい場合は、”How much rent do you pay for the apartment?”と言ったり、”What’s the rent on the apartment?”と言ったりします。
賃貸に関連する英語表現
不動産関係でよく使う単語を下記にまとめましたのでご参考にして下さい。
大家さん
男性の大家さん(家主)は”landlord”、女性は”landlady”です。
特に男女の区別をしない場合は”owner”となります。また、ownerは大家さんだけではなく、「所有者」として幅広く使うことができる語です。例えば、”Mr. White is the owner of this apartment.”と言えば、「ホワイトさんはこのアパートの大家さん(所有者)です。」という意味になります。
不動産会社
不動産会社は英語で、”real estate agency”または”real estate company”です。イギリス英語では、”estate agency”ということもあります。不動産会社の人は”real estate agent”または”realtor”と言い、イギリス英語では”estate agent”となります。
入居 / 退去
「入居」は”moving in”、「退去」は”moving out”です。-ingを付ければ名詞になり、取れば動詞になります。例えば、「昨日新しいアパートに引っ越した(入居した)。」と言いたい場合は、”I just moved in a new apartment yesterday.”と言えばOKです。
間取り(1LDK/2LDK)
「間取り」は英語で”layout”や”floor plan”と言います。日本でよく使う「1LDK」や「2LDK」は、それぞれ「リビング、ダイニング、キッチン」の略ですが、実はこれは和製英語で外国ではこの表現は使いません。基本的にリビングやキッチンは付いているものなので、寝室がいくつあるかで表現します。例えば、寝室が1つであれば、”one-bedroom”、2つあれば”two-bedroom”となるわけです。
ワンルームマンション
1つの部屋にキッチンも付いたワンルームタイプのマンションは、”studio aprtment”と言います。”studio”はカタカナで言えば「スタジオ」ですが、英語では「ステュディオ」に近い発音です。
礼金 / 敷金
アパートを契約する際に必要になってくるのが「礼金」、「敷金」ですが、礼金は日本独自のシステムで外国にはない場合がほとんどです。英語では、”key money”と言ったり”rewards”(「謝礼」)と説明したりします。敷金は一般的に、”(security) deposit”と言います。
ちなみに、仲介手数料は”brokerage fee / commission”、更新料は”renewal fee”、管理費は”maintenance fee”です。
賃貸に関する英語を覚えて使ってみよう!
くれぐれも「マンションに住んでいます。」という意味で、”I live in a mansion.”と言わないように気をつけましょう!大富豪だと勘違いされてしまいます。また”rent”と”lend”も似ていて間違いやすい単語なので、”r”と”l”の発音も併せて注意が必要ですね。まずは今回ご紹介した表現を覚えて、会話の中で使ってみてください!