映画や小説、芸術作品を第三者が批判したりするときに、あなたはどう言いますか?「あの作品は駄作だ」や「失敗作だ」などと言ったりしますよね。これらの表現は日常的にもよく使用するでしょう。また、進められていた計画などが、途中で頓挫することは何と言いますか?話し言葉では「ボツになった」などと言いますよね。
今回は、その駄作、失敗作、ボツについての英語表現を解説します!口語的な表現になりますので、外国人の方との気軽な会話で使う際に参考にしてみてください。
駄作を英語で言うと?
まずは「駄作」の意味を確認しましょう。駄作とは「出来の悪い作品、くだらない作品」という意味です。対義語は「秀作」となります。似ている言葉に「愚作」がありますが、愚作とは「①つまらない作品 ②自分の作品をへりくだっていう語」のことを言います。
英語では、駄作を口語的なくだけた表現で”trash”と言います。”trash”とは直訳すると「くず、ゴミ、がらくた」という意味で、そこから派生して「くだらない物、駄作」と言う時にも使うことができます。不可算名詞となります。
例文で見てみましょう。
- His novel was criticized by another novelist as being trash.
(彼の小説は、他の小説家から駄作だと批判された。)
〔novel : 小説 / criticize : 批判する〕 - This movie is nothing but trash.
(この映画は駄作にすぎない。)
〔nothing but~ : ~にすぎない、~だけ〕
失敗作を英語で言うと?
それでは駄作と似ている「失敗作」は、英語でどう言えばいいのでしょうか?失敗作は文字通り失敗した作品のことなので、”a failure”と言うことができます。”fail”は「失敗する」という動詞で、その名詞形が”failure”です。また、この単語は可算名詞となります。また、先ほどの”trash”同様に、口語的なくだけた表現で「失敗作」を表現すると、”a flop”と言うこともできます。”flop”とは、「(人が)ドスンと倒れる、倒れ込む」という意味ですが、それが転じて「(計画・映画・本などが)失敗する」という動詞になったり、「失敗作」という名詞として使われるのです。
それぞれの例文を見てみましょう。
- The movie turned out to be a failure.
(この映画は失敗に終わった。)
〔turn out (to be) C : …であることがわかる〕 - The movie flopped.
(この映画は失敗した。) - The movie was a flop.
(この映画は失敗作だ。)
“flop”を使った下の2つの文は、どちらも同じような意味合いです。”The movie flopped.”は”flop”を動詞として、”The movie was a flop.”では”flop”を名詞として使っています。
ボツを英語で言うと?
前項で、駄作・失敗作とご紹介したので、ボツも「没作品」のように名詞1語で言うことができればよいのですが、それを表すぴったりな英語表現は残念ながらありません。日本語でもよく使われるように「~をボツにする」や「~がボツになった」のように、動詞として表現することなります。
「ボツになる」とは「進めていた計画・企画・作品などを却下する、不採用にする」というような意味です。それを英語にすると”reject”や”turn down” 、”throw out”となります。
それぞれの単語の意味と例文を見ていきましょう。
単語 | 意味 |
reject | (提案・申し出など)を拒絶する、断る、却下する※turn downより強調的で堅い語 |
turn down | (応募者・申し出など)を断る、はねつける |
throw out | (議案・申し出など)を否定、拒否、却下する |
例文
- My plan was rejected.
(私の計画は却下された。) - My plan was turned down.
(私の計画ははねつけられた。) - My plan was thrown out.
(私の計画は却下された。)
使用している単語は異なりますが、どれも「私の計画はボツになった」というニュアンスです。主語が”My plan”なので、英文は受け身形(Be動詞+過去分詞形)になり、「~される(た)」という表現をします。
駄作、失敗作、ボツの英語を使い分けよう!
いかがでしたでしょうか?”trash”(駄作)、”flop”(失敗作)はくだけた口語表現のため、公の場所や正式な文書ではお控え下さいね。あくまでも日常的なカジュアルな会話での英語表現となります。”reject / turn down / throw out”(ボツになる)は、特にくだけた表現ではありません。 ぜひ本記事を参考に、外国の方と映画や本、芸術作品などについて楽しくおしゃべりしてみて下さい。