日本語には、「橋」「箸」「端」のように同音異義語がたくさんありますよね。その理由の1つとして考えられているのは、日本語の母音の少なさです。今回は、その同音異義語の1つである、家の「縁側」とお寿司の「えんがわ」をそれぞれ英語で説明する方法をご紹介します。どちらも日本特有のものなので、外国の方に説明するときにお役立て下さいね。
縁側を英語で言うと?
お寿司のえんがわは、ヒラメやカレイのヒレを動かす部位のことで、家の縁側に似ていることから名付けられとされています。日本語では同じ漢字表記ですが、当然のことながら英語では全く別の言い方となることに注意が必要です。それでは、家の縁側とお寿司のえんがわをそれぞれ英語でどのように言うか見ていきましょう!
縁側(日本家屋)の英語表現
現代のお家には縁側は少ないですが、「サザエさん」のお家には縁側があるのをご存じでしょうか。猫のたまが丸くなって寝ていたり、サザエさんが庭に洗濯物を干しに行くときに、縁側から出入りしていますよね。
多くの日本家屋の縁側は、室内と屋外を隔てる板張りの廊下のようなものです。そのため、縁側を英語で説明する場合は次のようになります。
a narrow wooden passageway along the edge of a house facing the garden
(庭に面している家の縁に沿った狭い木の廊下)
narrow | (幅が)狭い |
passageway | 通路、廊下 |
edge | 縁 |
face | 面している |
また、縁側は日本建築独自のものですが、海外の家にも似たようなものが玄関周辺や庭の近くにあります。主にイギリスでは”veranda”または”verandah”、アメリカでは”porch”と呼ばれ、建物の地上階側面から張り出した屋根付きの縁(えん)のことです。私たちが普段カタカナで使っている『ベランダ』は一般的に”balcony”と呼び、地上階にあるものを”veranda”と言います。
”veranda”を英語で説明すると次のようになりますので、縁側の表現と一緒に覚えましょう。
an open area with a floor and a roof that is attached to the side of a house at ground level
(家屋の1階側面に取り付けられた、床と屋根のある覆いの無い場所)
floor | 床 |
roof | 屋根 |
attach | 貼り付ける |
ground level | 1階、地上階 |
hえんがわ(寿司ネタ)の英語表現
次にお寿司のえんがわは、英語でどのように言うのか見ていきましょう!
そもそもえんがわというのは、カレイやヒラメのヒレを動かす筋肉のことで、背びれと尾びれの付け根部分のことを言います。回転寿司チェーンで安価に提供されるえんがわは、主にカレイのえんがわで、ヒラメのえんがわは1匹からわずかしか取れないことから、高価な場合が多いです。
英語では、カレイやヒラメの総称として、”flatfish”や”flounder”または”fluke”という単語が使われます。
お腹を手前にして置いたときに左を向くのがヒラメなので、ヒラメと英語で特定したい場合は”left-eyed flounder”です。反対に、お腹を手前にして置いたときに右を向くのがカレイなので、カレイと特定したいときは”right-eyed flounder”と表現します。ただし、英語圏において、ヒラメとカレイの区別はせず、総称の”flounder”や”flatfish”を使うことがほとんどです。
前述の通り、えんがわはカレイやヒラメの背びれと尾びれの付け根部分のことを指します。そこで、回転寿司店などでは「(魚の)ひれ」という意味の”fin”を付けて次のように書かれていることが多いです。
- flounder fin
- flounder’s fin
- fluke fin
えんがわのことをより詳しく説明したい場合は以下のようになります。
fish at the base of a fin of a flatfish
(カレイのヒレの付け根の身)
fish | 魚肉 |
base | 基部、付着部 |
fin | ひれ |
flatfish | カレイ目の魚の総称 |
「縁側」の英語を覚えて日本文化を語ってみよう!
今回は同音異義語の、日本家屋の縁側とお寿司のえんがわを説明しました。どちらも日本文化を説明するときに知っていると、説明の幅が広がる単語だと言えるでしょう。お寿司は外国の方が日本に来たら絶対に食べたい日本食の1つなので、えんがわ以外の寿司ネタの名前を英語で覚えておくのも良いですね!ぜひ、「縁側」の英語表現を使いこなして、日本文化を語ってみましょう!