日本に江戸時代からある落語という文化。落語は日本の伝統的文化の1つですが、今では英語で落語をする噺家さんもいるようです。では、「落語」は英語で何と言うのでしょう?落語という言葉は英語でもそのまま”Rakugo”と言います。しかし、”Rakugo”を知っている外国人はそう多くいないでしょう。そこで今回は落語を英語で説明してみましょう。
落語を英語で説明すると?
ここでは、3段階のレベルに分けて、落語を英語で説明する方法をご紹介します!
レベル1:簡単な英語で短く説明しよう
Rakugo is traditional Japanese comic storytelling.
(落語とは日本の伝統的な滑稽な話です。)
traditional | 伝統的な |
comic | 滑稽な、喜劇の |
storytelling | 物語を話すこと、語り |
レベル2:簡単な英語でもう少し詳しく説明しよう
Rakugo is traditional Japanese comic storytelling. A storyteller plays all the characters by himself/herself. He/She uses a folding fan and a small towel as properties.
(落語は日本の伝統的な滑稽な話です。話し手(噺家)は一人で全ての登場人物を演じます。小道具として扇子や手ぬぐいを使います。)
character | (本・映画・劇などの)登場人物、配役 |
folding fan | 扇子 |
properties | (舞台などの)小道具 |
レベル3:少し長めの文で説明しましょう
In Rakugo, a single performer tells a comical story that makes the audience laugh. The performer acts out the conversations among all the characters. There are a few differences between Osaka and Tokyo. One example of this is the difference in properties. In Tokyo the Rakugo performer uses a folding fan and a small towel, whereas in Osaka the performer uses a pair of wooden clappers as well.
(落語では、一人の演者(噺家)が観客を笑わせる面白い話をします。噺家は全ての登場人物を一人で演じます。大阪(上方)と東京(江戸)では若干の違いがあります。その一例が演者が使う道具です。江戸落語の噺家は扇子と手拭いを小道具に使いますが、上方落 語では拍子木も小道具として使います。)
audience | 観客 |
laugh | 笑う |
performer | 演者 |
conversation | 会話 |
whereas | ~だが一方 |
clapper | 拍子木 |
落語に関する英語表現
ここで落語に関する英単語をいくつか見てみましょう。言い方は何通りかありますがそう違いはありません。
落語家
- performer 「演者」という意味です。”Rakugo performer”と言ってもいいでしょう。
- storyteller 「話し手」という意味です。「お話をしてくれる人」ということで、この表現でもOKです。
寄席
- (英)variety theater
- (米)vaudeville theater
この2つはイギリスとアメリカの違いです。
高座
- upper seat on the stage
- elevated seat on the stage
「高座」という特別な言葉がないので、少し説明が必要です。高くなったという”upper”や”elevated”を”seat”に付けるとよいでしょう。それがステージ上にあるので、さらに”on the stage”と加えるとイメージしやすいです。
落ち
- the punch line
- the point of a joke
この2つはどちらも同じような意味です。”punch line”とは「冗談などの急所となる文句」のことです。なので言い換えると、”the point of a joke”となります。
英語落語のおすすめ3選
ここでは定番の英語落語を3つ紹介します。
1.寿限無
「寿限無」は早口言葉や言葉遊びとして知られている古典的な演目の1つです。
ある夫婦に子供が生まれ、健康長寿を願い和尚さんに名前をつけてもらおうとお願いに行きます。和尚さんが考えた名前を全部繋げ合わせたら「じゅげむ じゅげむ…」で始まるとても長い名前になってしまいました。名前を呼ぶだけでも大変…という笑い話です。
“Jyugem, Jyugem..”と長い名前が繰り返し出てくるので、英語初心者にも聞きやすく理解もしやすいです。英語落語の最初の1つとしてぜひチャレンジしてみましょう!
2.時そば
「時そば」もよく知られた古典落語の1つです。上方落語では「時うどん」ということもあるそうです。
一人の男が屋台でそばを注文します。勘定になり、そばの代金16文を小銭で払おうとして「1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ」と数えたところで、「今何時だい?」と尋ねます。店主は「9つです。」と答えると、男は9を飛ばして「10、11…」と続けて、1文ごまかして帰っていった…というストーリーです。
小銭を”1,2,3,4,5,6,7,8”とリズム良く数えるところと、その後の”What time is it?”と時間を聞くところを聞き取りましょう。時間を言うときや聞くときは”it”が主語になります。
3.まんじゅうこわい
このお話も、広く世間に知られている人気の演目の1つです。アレンジもしやすく、子供の絵本に登場したり、現代風な話になったりもします。
若い男たちが集まって、怖い物は何かと話しています。その中の一人が、「饅頭が怖い」と白状しました。他の男たちは、脅かしてやろうと思い、饅頭をたくさん買って、男の枕元に置きました。すると男は、「怖いね~!」と言いながら饅頭を全部平らげる…というストーリーです。
自分が嫌いな物を” I hate ~.”と言ったり、怖いものを言うときに”I’m afraid of ~.”という表現が使われます。日常的に使うフレーズが出てくるという意味でも、おすすめの英語落語です!
海外の人と一緒に英語で落語を楽しもう!
落語は今や世界中で楽しまれています。英語の落語があれば、より海外の人にも日本の面白い話を理解してもらいやすいでしょう。機会があったら英語の落語を聞いてみましょう!